NHK「未解決事件」シリーズで「世田谷一家殺害事件」30日放送

https://www.cinematoday.jp/news/N0152491
2025年12月19日

NHKが社会に衝撃を与えた未解決事件を独自取材で追跡するプロジェクト「未解決事件」シリーズの30日放送・年末特別編（午後10時15分～11時14分）として、「File.09　世田谷一家殺害事件」が放送されることが明らかになった。さらに、長年の捜査を経て容疑者が逮捕された事件として「名古屋市主婦殺害事件」「神戸市高校生殺害事件」も取り上げられる。

20世紀最後の大みそかに発覚した「世田谷一家殺害事件」は、幼い子ども2人を含む4人が惨殺された。現場では犯人が脱ぎ捨てた服や凶器の包丁、指紋やDNAも採取されながら、これらの物証からたどる捜査は混迷。当時の捜査員は「客観事実を拾い集めても、ホシにたどりつくための中間点さえわからなかった」と語る。番組では、世田谷一家殺害事件など未解決事件を専門に扱う警視庁・特命捜査対策室に初めてカメラが入り密着。事件発生から25年たった今、どんな捜査が続けられているのか、肉迫する。

そして、今年10月に事件発生から26年を経て、亡くなった女性の夫の高校時代の同級生が逮捕された「名古屋市主婦殺害事件」。なぜこれほどまで捜査に時間を要したのか。警察が捜査対象としてきたおよそ5000人の関係者の中に容疑者ら夫の同級生も含まれており、事件後、早い段階で周辺への聞き込みが行われていたこともわかった。長期化した捜査を検証し、電撃的な逮捕の舞台裏に迫る。

「神戸市高校生殺害事件」は、2010年に16歳の男子高校生が神戸市の住宅街で突然、刃物で刺され命を奪われた事件。犯人の足取りは追えなかったが、事件から10年後、兵庫県警の窓口に情報が寄せられ容疑者逮捕につながった。情報提供を求め続けた遺族の執念、そして警察の科学捜査の進展も未解決事件を動かす原動力となった。

未解決事件の背景、捜査の課題、そして科学捜査の進歩がもたらした変化をスタジオで詳しく解説し、視聴者への情報提供も呼びかける。

来年1月からは10日に「File.10　三億円事件」、17日に「File.11　ビットコイン巨額窃盗事件」、24日に「File.12　ストーカー 事件はなぜ繰り返されるのか。」、31日に「File.13　赤ちゃん取り違えの深層」を放送。年末29日にシリーズ再放送もあり、29日に「File.04　逃亡犯へ 遺族からの言葉」（午後11時55分～翌0時50分）、30日に「File.03　大手ハウスメーカー地面師詐欺事件」（午前0時51分～1時40分※月曜深夜）と「File.07　ベルトラッキ贋作事件～世界をだました希代の詐欺師～」（午前1時41分～2時30分※月曜深夜）が放送される。