【ワクチン忌避】米国ではワクチン接種率の低下により麻疹の症例が急増している

アメリカ合衆国は、麻疹の根絶が宣言された2000年以降、麻疹の症例数が2番目に多い年を迎えています。これは、アメリカ合衆国内で発生した症例が国外で発生したことを意味します。

5月8日現在、米国疾病予防管理センター（CDC）は、2025年にはアメリカ合衆国で1,000件を超える麻疹の症例が確認され、麻疹による死亡者数は3人になったと報告しています。

多くの症例が報告されていないため、この数字は実際よりも少なく計上されていると考えられます。

今回の流行とは対照的に、アメリカ合衆国が麻疹の流行がなくなったと宣言してから昨年（2000～2024年）まで、年間平均約180件の麻疹症例が発生しています。

多くのアメリカ人は麻疹がどのように広がるか知っているが、入院など麻疹に伴う合併症の蔓延や妊娠中に生じるリスクを正確に推定できない人がほとんどだと、最新のアネンバーグ科学公衆衛生（ASAPH）調査はペンシルバニア大学アネンバーグ公共政策センター（APPC）が2025年4月15日から28日にかけて登録された1,653人のアメリカ人成人を対象に実施した。

CDCの報告によると、麻疹ワクチンの2回接種は、1回目の接種は12～15か月齢、2回目の接種は4～6歳齢で推奨されており、ワクチン接種を受けて麻疹に感染した人では97％の確率で麻疹を予防できるという。

アネンバーグ公共政策センターの2025年4月の健康調査によると、次のことがわかりました。

米国の成人の3分の2（67%）は、MMR（麻疹・おたふく風邪・風疹ワクチン）などの小児に接種するワクチンが自閉症を引き起こすというのは誤りであることを知っているが、これが誤りであることを知っている人の数は2021年の74%から大幅に減少した。

アメリカ人の大多数は、子供に対するMMRワクチンのメリットがリスクを上回ると回答している（83%対17%）。

ワクチン接種を受けていない他の子どもに潜在的なリスクがあることから、健康な子どもは公立学校に通うにはワクチン接種を受けることが義務付けられるべきだと考えるアメリカ人は、親の選択に委ねられるべきだと考える人（18％）よりもずっと多い。

アメリカ人のほとんどは、麻疹の最も一般的な感染経路を知っているが、約半数は合併症がどれほど一般的であるか、または妊娠中にどのようなリスクがあるかをよく知らない。

数十年にわたる研究により、麻疹、おたふく風邪、風疹（MMR）の小児用ワクチン接種が麻疹の予防に最も効果的であることが確立されているが、MMRワクチンが自閉症を引き起こす可能性があるという主張が誤りであることが証明されたこともあり、子供にワクチン接種を受けさせることをためらう親もいる。

アメリカ人の3分の2（67%）は、MMRと自閉症の関連性は誤りであると考えている。MMRワクチンは自閉症を引き起こさないと答えた人の割合は相当数あるが、ASAPH調査でこの質問が初めて行われた2021年6月の調査でそう答えた人の74%と比べると大幅に減少している。

今回の調査では、7人に1人（14%）がMMRワクチンが自閉症を引き起こすというのは本当だと答えており、2021年6月（9%）から5ポイント増加している。

アメリカ人の大多数にとって、小児MMRワクチンのメリットはリスクを大幅に上回る（83%対17%）と考えています。しかし、メリットがリスクを上回ると考えるアメリカ人の割合は、2023年8月の89%からわずかに減少しましたが、大幅に減少しています。

さらに、医療専門家は、たとえ感染の可能性が低くても安全にワクチン接種を受けられる人にはMMRワクチンの接種を推奨していると回答したアメリカ人の割合は81%です。この割合は、2024年4月の74%と比べて大幅に増加しています。

就学児童へのMMRワクチン接種義務化に関する意見を尋ねたところ、未接種の児童への潜在的なリスクを考慮し、健康な児童は公立学校に通う際にワクチン接種を義務化すべきだとする意見（70%）が、たとえ他者へのリスクが生じるとしても、親が接種を決定できるべきだとする意見（18%）をはるかに上回りました。

この結果は、2023年8月以降の20か月間で、学校でのワクチン接種義務化への支持が大幅に増加（63%）し、親の選択を支持する意見が大幅に減少（2023年8月時点で22%）していることを示しています。

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