【最近の研究】超加工食品を長期にわたって摂取すると、特に心血管疾患や呼吸器疾患による死亡リスクが23%高まる、特に女性の死亡リスクを大幅に高める

超加工食品を長期にわたって摂取すると、特に心血管疾患や呼吸器疾患による死亡リスクが大幅に高まりますが、代謝物データは根本的な健康への影響に関する新たな知見を提供しています。

ジャーナル「 Clinical Nutrition」に掲載された最近の研究では、研究者らは27,670人の参加者からなる大規模コホート、血漿代謝物分析、ハザードモデルを使用して、超加工食品（UPF）が代謝物シグネチャと死亡リスクに与える影響を評価しました。

長期追跡調査（中央値23.3年）では、特に女性において、UPF摂取が全死亡率と正の相関関係にあることが明らかになりました。

UPF 摂取は、心血管疾患 (CVD) による死亡率、早期死亡率、呼吸器疾患による死亡率の増加と有意に関連していましたが、癌による死亡率との統計的に有意な関連は見つかりませんでした。さらに、血漿代謝物実験により、93 の代謝物シグネチャが全死亡リスクと関連していることが実証されました。

この研究は、頻繁なUPF摂取が死亡率を加速させるという悪影響について初めての実証的証拠を提供し、公衆衛生キャンペーンと積極的な食事介入の取り組みを実証しています。

NOVA 分類システムでは、超加工食品 (UPF、グループ 4 食品) を、高度に加工され、食品添加物や加工原材料など多くの原材料を使用しているが、栄養成分がほとんどまたは全く含まれていない食品派生品と定義しています。

UPF は、味、安さ、入手しやすさなど、消費者にとって魅力的な点が数多くあり、ここ数十年で人気が爆発的に高まっています。

西洋諸国と先進地域は UPF の人気に不釣り合いなほど貢献しており、UPF の食品は、ヨーロッパ人の 14 ～ 44%、米国人のほぼ 60% の主食である「西洋の食事パターン」のかなりの部分を占めています。

残念なことに、過去 5 年間で増加している観察証拠から、UPF 摂取量の増加と高い相関関係にある重大な慢性的な健康問題が示唆され、世界保健機関 (WHO) や米国疾病予防管理センター (CDC) などの公衆衛生機関が UPF 摂取を推奨しないようになりました。

本研究では、UPF摂取量（7つのUPFサブグループに細分化）と死亡率（全死因死亡、早産、がん、CVD、呼吸器疾患）との関連性を評価しました。

この研究では、45歳から73歳までの74,000人以上のスウェーデン国民（うち30,446人がベースラインスクリーニングに参加）を含むマルメ食事とがん（MDC）コホート研究の23.3年間の追跡データを活用して、以前の研究の限界に対処しました。

研究結果
研究に参加した 27,670 人のうち、60.7% が女性で、コホートの平均年齢は 58.1 歳でした。追跡期間の中央値 23.3 年の間に、コホートの約 41% (n = 11,333) が、がん (3,938 人)、CVD (3,709 人)、呼吸器疾患 (758 人) などの慢性疾患で死亡しました。これらのうち、3,672 人が「早期」死亡とみなされました。

代謝シグネチャ分析により、900種類以上の興味深い代謝物が特定され、そのうち93種類は UPF 摂取と有意に関連し、死亡リスク (HR = 1.23) を約23% 劇的に増加させることが観察されました。

対照的に、最小限に加工された食品および加工食品は、死亡リスク (HR = 0.87) を最大13%減少させることが観察されました。

結論
本研究は、UPF の長期摂取が死亡率を高めるという悪影響について、初めての実証的証拠を提供するものである。

研究結果から、女性と高齢者は、若者や男性に比べて死亡リスクが高いことが明らかになった。BMI が高い患者や喫煙経験のない患者も同様にリスクが高まっていた。

Frequent ultra-processed food consumption raises mortality risks, especially in women

Ultra-processed food intake is linked to increased all-cause and cause-specific mortality, particularly in females, with...

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人口ベースのコホートにおける超加工食品の摂取、血漿代謝プロファイル、全死因死亡および死因別死亡リスク
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0261561424003807